ディズニーダラーは1987年から2016年にわたって販売されたカリフォルニアのディズニーランド、フロリダのディズニーワールド、全米のディズニーストアなどで使用できるディズニー公式発行の紙幣です。
4つの額面(1ドル、5ドル、10ドル、50ドル)があり、発行年度によって様々なディズニーキャラクターやディズニーパークの風景が描かれています。
パークやストア内でディズニーダラーは同じ額面のUSドルと同価値に扱われ、使用することができました。
また、お土産やコレクション品として購入した方も多く、販売が終了した2016年以降もファンやコレクターが収集を続けています。
ディズニーダラーの誕生
ディズニーランドでシルエットカットアーティストとして活動していたハリー・ブリスは、Disneyana Convention(ディズニーファンの集い)に参加した際、ファンがディズニーグッズを買い求めている姿を目にし、ディズニーランド内でもコレクターが購入してくれるスーベニア(お土産)を販売できないかと考えていました。
ハリーはディズニーの法務顧問だったニール・マクルーアに相談、社内で会議が開かれプロジェクトが進むことになります。
当初、お金に見立てたスーベニアを作る計画でしたが、ディズニー・マーケティング副社長のジャック・リンドクィストが実際に使える紙幣を作ろうと提案し、ディズニーダラーの発行計画が具体化していきました。
またパーク内限定とはいえ、実際に使用できる貨幣を作ることもあり、ディズニーは法的問題がないかアメリカ政府にも相談しています。これに対して政府はとても協力的で紙幣の偽造防止策も提案してくれました。実際、ディズニーダラーには本物の紙幣と遜色ないレベルの偽造防止技術が採用されています。
そして1987年5月5日、最初のディズニーダラーがカリフォルニア州アナハイムのディズニーランドメインゲートに届けられ、盛大に祝福されたのです。
ディズニーダラーのバリエーション
1987年から2016年にかけて販売されたディズニーダラーですが紙幣の発行自体は2014年まででした。また1992年と2006年、2012年は発行されておりません。
バリエーションは額面、年号、通し番号によって分類されます。

年号
1987年から2014年まで(2006年と2012年を除く)の年号が入った紙幣が存在します。
通し番号
ディズニーダラーは通常の紙幣と同様に通し番号が印字されていますが、数字の頭にAやD、Tなどのアルファベットが付せられており、このアルファベットがディズニーダラー収集のポイントの一つになります。
具体的には、同じ年代、額面でもアルファベットの違いで発行枚数に差があり、この差(希少性)がディズニーダラーに付加価値を与えています。
なお末尾にもアルファベットが付くことがありますが、これはあまり気にする必要がありません。
額面、年号、通し番号(アルファベット)の組み合わせによるバリエーションは約170種類となり、コレクターはフルコンプリートを目指して収集しています。